最近よく聞く有機ELという言葉。その一つとして去年、任天堂から発売された「Nintendo switch(有機ELモデル)」。

実は、iPhoneにもiPhoneX以降、この有機ELが使われているのです。

では、有機ELとはそもそも何なのでしょうか。そして、何がそんなに良いのか。

簡単にまとめてみましたので、ぜひお読みください。

有機ELのメリット・デメリット

まず、有機ELは「OLED」とも言い、「Organic Light Emitting Diode」の略です。

つまり、発光材料に有機物質（Organic）を使った「LED（発光ダイオード）」という意味なのです。仕組みとしては、電流を流すと自ら発光する素子の事を言います。

ちなみに有機ELのELとは、「Electro Luminescence(エレクトロルミネセンス)」の略です。

有機ELのメリット

有機ELには様々なメリットがありますが、代表的なものをいくつかピックアップしました。

・薄くて軽い

➡バックライトを当てて発光させる従来の液晶ディスプレイと比べて、有機ELは自ら発光する為、より薄型にする事が出来るようになりました。また、薄型になることで、ディスプレイ自体の重さが軽くなるので、端末の軽量化も期待できます。

・明暗がくっきりしている

➡有機ELはコントラスト比が高く、「黒」という色に対して発光を必要としない為、明暗をはっきりを表現する事ができます。その為、「黒色」や「暗い色」を発光量により調節できるので、より完全な黒を忠実に表現する事ができます。

・色味が綺麗

➡上記の通り、有機ELは自ら発光する為、黒色は発光を必要としないので、コントラストがハッキリし、より鮮明な映像を映すことが出来ます。さらに、液晶ディスプレイに比べ、高精細で綺麗だと言われており、明確に綺麗さが違います。黒の表現が綺麗になることで、他色とのメリハリがしっかり付く為、鮮やかな色彩表現になります。また、全体として画面のリフレッシュレート（１秒間に何回画面を書き換えられるかという数値）を高くすることが出来るので、より高画質な映像や写真を見る事が出来ます。

・バッテリーの消費が少ない(消費電力が少ない)

➡こちらも上記と同じく、有機ELはバックライトを必要とせず、「黒」は発光を必要としないので、消費電力が抑えられます。その為、省電力にも期待ができます。

・応答速度が速い

➡有機ELは素子自体が発光する為、画面を表示(通電)するだけで表示ができます。その為、応答速度が速いのです。

・曲げることができる

➡従来の液晶ディスプレイはバックライトが必要で何層にもなっているので、硬い材質にする必要があるのに比べ、有機ELは、バックライトが必要無く、必要な層が少ないため、曲げられる仕様にする事が可能となっています。

有機ELのデメリット

・価格が高い

➡有機ELは液晶ディスプレイと比べ製造コストが高いので、その分価格が高くなってしまいます。また、最近では有機ELは少しづつ普及してきましたが、それでも液晶ディスプレイと比べ、価格は高いのです。

・焼き付きが発生する

➡焼き付きとは、画面を長時間点灯する事により画像表示が損なわれてしまうことを言います。この焼き付きにより画面が黄色がかったり残像が残ってしまったりします。現在ではほとんどの有機ELにおいて焼き付き防止が施されてはいますが、１００％防ぎきれるものではないので注意が必要です。

・劣化する

➡有機ELは液晶ディスプレイと比べ、劣化するのが早いです。特徴として、画面が変色したり、特定の色が弱くなってしまったり等です。対策としては、同じ画面を表示し続けない、画面を点けっぱなしにしない等です。

・屋外では画面が見づらい

➡太陽の下などの明るい屋外で使用すると有機ELは輝度が低い為、やや見づらくなってしまいます。また、輝度を上げてしまうと焼き付きを加速させてしまう恐れもあるので、屋外の長時間使用はなるべく控えた方がいいでしょう。

最後に

有機ELはメリットが沢山ありますが、デメリットも少なからずあります。しかし、そのデメリットも使い方によっては、防ぐ事も可能なのです。

最新技術ゆえ、有機ELが高価としてもやはり良いものを使いたいですよね。

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