iPhoneが熱くなるのはバッテリーの劣化だとして、バッテリー交換のご依頼をたくさん受けてきました。しかしながら、iPhoneが熱を持つ時、熱くなっているのはバッテリーではなく、基盤であることがほとんどです。バッテリーの温度は危機管理の目的から熱くならないように制限がかけられています。（熱くなる可能性があるときは操作不能状態や強制シャットダウンといった回避行動がとられます。）

　iPhoneが熱くなると処理速度の低下やバッテリー自体を劣化させるデメリットがあります。熱くなるiPhoneに対して、どのような対策が有効なのか、今一度抑えておきたいと思います。

熱くなる原因

　iPhoneが熱を持つタイミングは、高負荷な処理をしているか、急速な充電をしている状態がほとんどです。多くの電力が移動している状態が発熱のタイミングなのです。

　iPhoneが熱を持つ部位は、往々にしてメイン基板です。バッテリーが熱くなることはほとんどありません。その他、損傷しているパーツがあれば熱を持つ可能性はあります。具体的には、ホームボタンやリアカメラなどでは熱を持つ例がたびたび見られます。ケーブル１本にしても、中途半端な断線を起こしていればケーブル自体が熱を持つこともあります。

　つまり、iPhoneが熱を持つのはシステムが高負荷な処理を行なっているか、物理的な損傷の場合がほとんどであってバッテリーが熱くなることはあまりないということです。

熱くなるiPhoneのバッテリー交換は意味がある

　熱くなる原因がバッテリーにないというのであれば、電池持ちの悪さは我慢すればバッテリー交換なんてしなくて良いと思われがちです。しかしながら、バッテリーが劣化することによって処理速度の低下によるパフォーマンスの低下を招くことはメーカー発表によって真とされています。劣化したバッテリーを新しいバッテリーに入れ替えるということは、iPhone自体を若返らせるので意味があるのです。古いバッテリーよりも新しいバッテリーの方が、より高速な処理を行うことができるようになる可能性があるのです。

まとめ

　iPhoneが熱くなるのは、バッテリーが熱くなっているわけではないというお話でした。メイン基盤が熱くなることで、iPhoneが熱くなります。もちろんバッテリーが熱くなる場合も可能性としては存在しますが、ほとんどないといえます。

　iPhoneが熱くなる時は冷やすしかないですが、バッテリー交換をしてあげれば処理効率が上がって温度上昇を抑えたり高速処理ができるようになる可能性があります。

　バッテリーが熱くならないとはいえ、外的な要素で温度を上げてしまうと破裂などのリスクがありますので、あまり直射日光の当たる場所においたりしないようにしましょう。